糸状菌二次代謝ジテルペノイドのフシコクシンの生合成
私たちの研究室では、糸状菌のジテルペン環化酵素遺伝子もいくつか同定してきております。labdane関連では、イネ馬鹿苗病菌Gibberella fujikuroiのジベレリン生合成に関与するent-kaurene合成酵素遺伝子、Phoma betaeのアフィジコリン生合成に関与するaphidicolan合成酵素遺伝子を同定し、論文報告しました。さらに、モモ枝折れ病菌Phomopsis amygdaliのフシコクシン生合成に関与するfusicocca-2,10-diene合成酵素遺伝子を単離し、それが環化基質であるGGDPを自身で合成できる多機能型ジテルペン合成酵素PaFSをコードすることが明らかになり、2007年に論文報告しました。PaFSは、N末端側にGGDP環化ドメイン、C末端にGGDP合成ドメインを有しており、それまで知られていなかった全く新しいタイプの酵素でした(図参照)。
0コメント